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コンサルタントコラム

Voice 106 新しい職場にフィットするために – 抜田 誠司

過日、長年お付き合いのある経営幹部のAさんが転職されることになり、お祝いを兼ねた食事の席を設けました。その席で、Aさんから「久しぶりの転職なので、入社の際に気をつけるべきことについて話してほしい」とのご相談を受けました。

Aさんは、これまで幹部人材を迎え入れる企業側の立場として、フィットする人、しない人を多く見てこられましたが、いざ自身が転職する立場になると、戸惑うことも多く、何を意識すべきか整理をしたいとのことでした。

そこで私たちは、「成果を出しやすい信頼関係・インフラ・協力体制を築く」ためのポイントについて話し合いました。

① 「会社の価値観」「歴史(成り立ち)/背景」「キーマン/メンバー」「意志決定のプロセス/クセ」「お作法/ルール」を知り、しっかりと理解し、尊重する : 過去があって、今がある
② 目を見ながら、笑顔で気持ちよい挨拶をし、積極的にコミュニケーションをとり、相手を知り、自分を知ってもらう
③ まずは小さくても何らかの成果を早期に出す
④ 学ぶ姿勢を持つ。その会社のこれまでのやり方を尊重し、とりあえずやってみる
⑤ 前職との比較をしない。前職や過去の成功体験/やり方を押し付けない
⑥ 丁寧に謙虚に、何よりも敬意をもって接する

これらのポイントを話し合う中で、①~⑤はあくまで手法で、最終的にすべての要素の根幹にあるのは「敬意」。「敬意」持って事に臨むことが大切であると帰着しました。

敬意を持つ
  ⇒ 相手を知ろうとする意欲が湧く
  ⇒ 過去/経緯や未完成な部分を理解することにより、尊重できる
  ⇒ できていないことを否定したり、前職と比較したりという考えに至らない
  ⇒ その会社に合ったやり方を共に考えることができる

そして、それを続けることで、周囲からの信頼を得られ、自然と協力者が増え、成果が生まれやすくなる。結果として、良いサイクルが生まれる。

しかし、頭ではわかっていても、実行するのは難しい。

そして、それを継続することはもっと難しい。

だからこそ、日頃から、私も強く意識して行動したいと思います。

Aさんありがとうございました。

新天地での益々のご活躍を心よりお祈りしております。

※ キャリアの話は、一人で考えるよりも、対話形式の方が思考を深めることができますので、キャリア相談をご希望の経営幹部の方は、お気軽にお声かけください。

シニアコンサルタント
抜田 誠司