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コンサルタントコラム

Voice 99 よい出会いをよい形で継続する大切さ

出会いと別れが多くなる季節になりました。新たな出発を迎える方にエールを送りたいと思います。

新天地への旅立ちの前に、これまでお世話になった方、接点のあった方への報告や挨拶はお済みでしょうか?

会社が代わるタイミングは縁の切れ目ではありません。様々な形で関係は続きます。

所属が変わった後こそ、メンテナンスすべき関係があります。10年、20年と続く関係を築いていって頂ければと思います。

転職エージェントの仕事をしていると年に数百人の方と接点を持ちますが、たまに気になるのが、「こちらからの連絡には返事がなく、自分の都合の良い時にだけ連絡をしてこられる方」の存在です。

決して「仕事ができない人」という事ではなく、むしろよいお立場にいる方である事も多く、そのような場面にいつも「勿体ないなぁ」と感じます。

自己都合的なやり取りのみをする方は、キャリア後半の転職時にもマイナスとなる事があります。

最近では40代までは比較的求人ニーズがありますが、50代中盤以降、60代の人をあえて採用したいという案件はほぼなく、エージェントが案件を掘り起こしていく動きが必要となります。

現在全国に約3万社ある有料職業紹介事業社の多くは若者向けの転職支援をしていて、企業からの求人依頼に対して人を探すという動きをします。

弊社含め、一部の幹部層採用のエージェントは、(案件がないところを)「その人を担いでクライアント企業の(人事ではなく)経営層に話を持ち掛ける」という動きを行う事があります。

経営層に対する提案は、一歩間違うと信頼を失う事にも繋がるため、エージェントも慎重になります。

「信頼できる人だから担げる」、という事実を想像できない人、理解できない人は提案対象から外れる事になる点は、あまり語られない事実です。

弊社では60歳前後の有名企業の役職者の方とも日々お会いしますが、年収数千万円の方々ほど、びっくりするくらい丁寧な対応をされます。会社の肩書が外れても、その人柄に惹かれて人が集まってくるのだろうと感じさせられます。

人生の岐路には家族や濃い友人ではなく、「緩い繋がり」の存在が寄与する事があります。緩い繋がりだからこそ、日常の自分の周囲にはない、異なる角度からのアプローチとなり得るのだと思います。

寿命が延び、今まで以上に長くなっていくこれからの人生、仕事も仕事以外も充実したものとなるように、よい出会いをよい形で継続して頂ければと思います。

シニアコンサルタント
小黒 力也