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コンサルタントコラム

Voice 11 良い案件

『良い案件ありますでしょうか?』

過日、初めてお会いした方(以下「Aさん」とさせていただきます)から、ご挨拶が一通り終わった後、いただいた言葉です。(私の手元にある情報は、Aさんの履歴書と職務経歴書のみです。)

私は少し間をおいて、『Aさんのおっしゃった「良い案件」というはどのような案件のことでしょうか』とお返ししました。

Aさん 『・・・』(固)私の対応が人材紹介会社のコンサルタントとして、正しい判断であったかどうかは分かりませんが、私は万人にとって「良い案件」というのは無いと思っています。

なぜなら、人それぞれ「価値観」が異なるからです。何を「良い」と捉えるかは人によって異なるからです。

「人材紹介=メディア」であれば、Aさんがどんなご経験、ご志向かをお聞きせず、その場で案件をお伝えするのが正しい行動だったかもしれません。しかしながら、多少メディア的な側面は持ち合わせているかも知れませんが、私は「人材紹介≠メディア」と思っています。

Aさんのみならず、ご自身の「強み」「将来像」「次のステージで得たいもの」が定まっていないのにもかかわらず、「御社は私にどんな案件が紹介できるの?」「いくつ私に案件を紹介してくれるの?」と一方的に求めてくるスタンスの方も少なからずいらっしゃいます。

誰のための転職なのでしょうか。

日本の経済が活況で、多くの企業が右肩上がりの成長局面であり、人手不足・売り手市場の時には、このようなスタンスでも転職できたかもしれませんが、残念ながら、今は違います。

一方、自らで企業への提案書を作成し、プレゼンテーションし、自分のステージを自分で切り拓き、活躍の機会を得る方もいらっしゃいます。

また、実際の面接の中で、是非とも得たいステージと感じたら、自身のモードを切り替えて、そのステージを取りにいくような面接をされる方もいらっしゃいます。

このような方々は自分の意志を持って、自身で機会を掴み取りにいっているのです。

各論や条件に目をとらわれ過ぎず、少なくとも、

 自分は何を成したのか(実績)
 どんなことに価値を感じるのか(価値観)
 今の会社を辞めたい一番大きな理由(満たされていない点)
 次のステージで何を一番手に入れたいか (希望)

を整理して、活動に臨み、中長期的に御自身で納得感のあるものにしていただければと思います。

皆様と「共走」し、皆様らしいキャリアを「共創」できれば大変嬉しく思います。厳しい環境ではありますが、一緒に頑張っていきましょう!!

皆様がご自身にとって、本当の意味での「良い案件」との出会い、ご縁がありますことを心より祈念いたします。

コンサルタント
抜田 誠司