コンサルタントコラム
Voice 48 多様性と分断と
新年あけましておめでとうございます。本年も皆様にとって、実り多い一年であることを、心から祈念申し上げます。
さて、新規事業に関わる人間にとって、昨年は多くの話題に満ちた一年でした。仮想通貨、IoT、ドローン、自動運転、AR/VR、FinTech、HealthTech…。
既に使い古された「Buzzワード」だけでも、幾つも思い起こすことが出来ます。きっと今年も、多くの新しいテクノロジーや、新しい「Buzzワード」が生まれてくることでしょう。
さて、新しいテクノロジーは、それを使いこなす人々にとって、かつてない世界をもたらしますが、一方で、あえてそれに手を出さない人、あるいは新しいものに抵抗のある人々、そして社会の変化についていくことが出来ない人々も、同時に生み出してしまいます。
その流れは、あえてポジティブな表現をすれば、「多様性」といえますが、同じ社会に有りながら、異なった価値観の人々が併存する、「分断」ともなりえます。
この「多様性と分断」は、社会の発展とともに、ある種、避けがたく存在するものと考えますが、2016年は、「分断」にフォーカスが当たった一年でもありました。
終わらないシリア情勢、多様性を統合する筈だったEUからの英国の離脱、そして社会階層の「分断」を背景にした米国トランプ候補の当選。
正直、不安に思わないわけではありません。
しかし、一度多様性に舵を切った社会は、かつての時代に遡ることもありえないでしょうし、何より我々は、多様な価値観から生み出されるイノベーションや、多様性に支えられた個々の人間の力、そして社会の変革のうねりを知っています。
我々は新規事業という切り口で、企業のイノベーションを支援しています。年初ということで、少し話を大きくしてしまいましたが、新規事業というのは、社会をより良く変革していく一歩であるのだと考えます。
新しい取り組みには、社内外で色々な「波」を巻き起こすものではありますが、その「波」は、社会をより良く変革していく一歩と信じて、今年も皆様のお手伝いに邁進していきたいと考えております。
何卒お引き立ての程、よろしくお願い申し上げます。