コンサルタントコラム
Voice 84 中途採用面接における質問例・ポイント
<<中途採用面接における質問例・ポイント>>
日々経営幹部の方々とキャリアのお話をしていると、ご自身が面接官として、面接した事は数多くあれど、面接を受ける側になったことは少ないため、大きな声では言えないが、「面接での質問例」や「気をつけるべきポイント」を具体的に教えて欲しいと求められることがあります。
細かく言うと、業界・会社・職種・職位・選考の段階によって異なるのですが、私が面接同席をしている際に、面接の現場で聞かれていた質問・同席している中で感じる注意点をいくつかピックアップし、共有したいと思います。
一般論ではありますが、面接の事前準備に活かせたり、心を落ち着ける材料になり、自然体で面接に臨む一助となれば嬉しく思います。
<質問例>
① 自己紹介
② 志望理由:
会社・事業・業務内容等に興味を持った理由。類似求人ではなく、なぜ本求人なのか?
③ 応募先企業の商品・サービス・店舗等を利用しての感想:
自身が顧客体験できるサービス・商品を提供している場合は、事前に(可能な範囲で)体験してから臨みましょう。
通常の仕事の進め方につながる部分でもあり、理解が深まると同時に本気度・熱意が伝わります。
④ 最も誇れる実績:
なぜ、それを挙げたか?そして、何故それが自分に実現できたか?
(与えられたミッションに対し、当時何を考え、どのように行動したから成果が上がったのか?)
また、今、当時と同じミッションを与えられたら、どのように取り組むか?他者との違い等。
⑤ ビジネスにおける一番の苦労話:
なぜ、それを挙げたか?どのように乗り越え、その後に活かしたか?
⑥ 具体的なビジネス・業務のケース質問:
自社の課題を候補者にぶつけ、あなたならどうする?系の質問。
課題把握の仕方・向き合い方、アイデアの引き出し、展開・問題解決方法等をみる。
⑦ 転職理由
⑧ 今回の転職で得たいもの・希望要件
⑨ 今後のキャリアプラン
⑩ 人生において大切にしていること・言葉・座右の銘:
なぜ、それを挙げたか?それにまつわる具体体なエピソードを教えてください。
⑪ コロナ前とコロナ禍:
コロナ以降、ビジネス領域において自分で考え行動し、新しく始めたこと・変えたことは何か?
⑫ 業界(競合企業)や関連領域のビッグワード
(例:AI・SDGs・Saasビジネス・〇〇tech等)に関する意見交換:
〇〇業界は今後どうなっていくと思うか?〇〇についてはどう思うか?
⑬ 自分の性格
長所は?短所は? それぞれ、仕事にどのように影響してきたか?
他者(メンバー・同僚・上司・取引先・家族・友人)からどういう人だと言われるか?
⇒それを聞いてどう思うか?
⑭ 今日の感想
◇別途、質疑応答・思いを伝える時間
<気をつけるべきポイント>
1.①の自己紹介は要点のみで短く、シンプルに
~ここで話過ぎないように注意!~
⇒質問を想定し、先回りして話をしてしまうのではなく、敢えて、質問してもらう。
その質問に答えることにより、的外れなプレゼンテーションになりにくく、聞いている側も飽きず、
聞き手の満足度も上がる。一方通行の講演形式ではなく、相互コミュニケーションが重要です。
2.上記の質問例の特に⑪⑫のような質問の際の対応
⇒正解のある話ではないため、情報感度、考える習慣、その考えを行動に繋げられるかを見ています。
合っている間違えているではなく、「私はこう考える。なぜならば・・・。だから、こうする」という、
姿勢や思考・チャレンジ精神・行動力等が伝わることが重要です。
3.共に未来の話をする
面接の中盤~終盤にかけては、先方の課題感や目指す姿なども少しずつ明確になってきていると思います。
そこからは、「(共にその課題を解決したい・共に目指す姿を実現したい)そのためには・・・。」
と同じ方向を向いた建設的な意見交換をしましょう。
4.質疑応答・面接の締め
~自分が納得できた面接に~
①聞く相手・質問内容は考えながら、質疑応答の場面では、知りたいこと、聞きたいことは聞く。
⇒自分が意志決定しやすくするために判断材料を集める。
②自分が伝えたいことは必ず伝える。
⇒求められる要件を理解したうえで、自身の強み・活かせる経験・熱意等を伝える。
いかがでしたでしょうか。
企業の多くは、このご時世、先がわからない中でも、自分で考え動くことができる人(変化対応力のある人)を求めています。そのような人物であることが伝わるような面接になると良いですね。
※ キャリアの話は、一人で考えるよりも、対話形式の方が思考を深めることができますので、キャリア相談をご希望の経営幹部の方は、お気軽にお声かけください。