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株式会社GABA 代表取締役社長 青野 仲達 氏
これから益々不可欠なグローバル・コミニュケーションツールの英語を習得できる「Gabaマンツーマン英会話」を展開されている、「株式会社GABA」の青野仲達社長にお話を伺いました。
株式会社GABA
代表取締役社長 青野 仲達 氏
1989年 アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.
1999年 ハーバード大学経営大学院 MBA取得。
同年、イングリッシュタウン, Inc.(米国)を経て、
2001年 イングリッシュタウン株式会社(日本法人)代表取締役
マイクロソフト株式会社を経て、
2004年4月 株式会社GABA 代表取締役社長
インターウォーズ株式会社
一人ひとりが人生のCEOとして生きる社会を実現する
人と企業のインキュベーター
インターウォーズ(以下、IW):まず、青野社長ご自身はどのように英語を習得されたのでしょうか。
青野 仲達 氏(以下、青野):実は全然帰国子女だったとか、英語に触れる機会が子供の頃からあっただとか、そういうことは全くないんですね。普通に中学校で、中学校に入ると英語が始まります、という、本当になんの変哲もない触れ合いというか、英語に触れたのは学校で始まった中学、高校からなんです。
IW:勉強はもちろん、英語が出来ないとハーバードビジネススクールには行けないと思うのですが・・・。ビジネススクールに行かれた経緯に関しても、日本で語学の勉強をされつつ、経営の勉強もされていたということなのでしょうか。
青野:そうですね、ビジネススクールに行ったのは2回目の留学で、最初の留学は大学3年生のときにアメリカに留学をしたのが初めて行った海外ですね。その留学は1年のプログラムでした。
その後就職し、アメリカンエキスプレスという会社に8年おりました。そこで営業的な部分と経営企画を経験できたので、何か新しいキャリアチェンジを、ということでハーバードビジネススクールに留学しました。
IW:アメリカのハーバードビジネススクールと言えば優秀な方たちの集まりで、そういう場というのはなかなか体感しようと思ってもできないところだと思いますが、世界中の優秀な方々との勉強の場というのはどういったご経験だったのでしょうか。
青野:意外と思われるかも知れませんが、とにかく延々とケーススタディをやって、どのように発言ができるのか、普段どんなことを発言しているか、参加をしているか、というところが一番問われ、その結果が成績になる感じでした。
そこで感じたことというのは、いかにアウトプットができるか、ということなんですね。「私は経営の勉強をしてるので良く知ってます」ということでは意味がなくて、いかに誰も考えないような意見を自分で発言し、いかに人と違うことを考えて周りに発信できるかという、そういう訓練の場だったのではないかと思います。
IW:なるほど。経営者としてなくてはならいない考え方のベースになられたということですね。
青野:そうですね。今は、別にそれほど意識しているというわけではないですが、振り返ってみるとそうかもしれません。
IW:青野社長はGabaの創業者ではない訳ですが、事業継承された第二創業者としてお感じになる部分、良さというか、何か違いはありますか。
青野:創業社長がいたらやりにくいんじゃないですか、皆さん。(笑)
やっぱり会社って誰のものでもない、というか、ひとつの舞台だと思うんですね。そこでどれくらい自分が活躍できるか、というところですので、それを多分、舞台を整えたり、オーケストラの指揮をするような人は必要だと思うんですけど、「この会社は俺のものだ!」という人がいたら、皆やりにくいのではないかなと思いますけどね。
GABAの創業は1995年ですけれど、創業者から事業継承して「新しいGABA」を創ったのは2004年なんですね。当然その時にずっとGABAでやってきている人がいるわけですけれど、その人たちに言ったのは「創業者がいなくなったのではなくて、皆さんが創業者になったと思ってください」と。ということで、全然悲しむことではなくて、一人だった創業者が100人になったのですよ、というようなメッセージを伝えました。
もし、これから色んな縁があって入社される人も、是非そういう気持ちでいてほしいなと思います。
IW:今、社員の方々の平均年齢はおいくつぐらいなのでしょうか。
青野:29歳くらいですね。
IW:日本人の方と外国の方との割合というのは。
青野:外国人が1/4ぐらいになっています。社員では100人以上ですね。
講師は、社員とは別に1000人以上いるんですけど、それ以外の社員の部分では大体外国人が1/4ぐらいになっています。
IW:上場前と上場後の違いというとどんなところにお感じになられますか?大きな変化というものがあったのでしょうか?
青野:そうですね、そういう意味ではあまり変わりがないというか、上場はひとつの大きなイベントなんですけれど、会社の経営というのは日々大きなイベントだと思っています。
上場の前の、創業者がいなくなって事業を継承したというのも、非常に大きなイベントですし、東京にしか拠点が無かったところを大阪に出してみるというのも、すごく大きなイベントだったので、そういう大小さまざまなイベントがある中のone of themだと思うんですね。上場した瞬間にそれはもう過去のことになっているので、じゃぁこの次に何をしていくのかという、フェーズがもうそちらの方に移っていくので、この前後で、before afterで変ったということはあまり無いですね。
IW:社長はどんなマネージメントを心がけていらっしゃいますか。どんなマネージメントスタイルでいらっしゃるのでしょうか。
青野:そうですね、各部門の長がいますので、その人たちにかなり、デレゲーション(権限委譲)をしていると思います。
その上で、会社の方向性ですとか、会社のビジョンですとか、そういったことをなるべく機会を多くして、実際に話をしたり、あるいはメッセージを書いたりですとか、そういう方向付けの部分にフォーカスをしています。
IW:経営において最も大切にしていることを、敢えて掲げるとするとどういうことでいらっしゃいますか。
青野:そうですね。周りのすべての人を幸せにするというか、HAPPYにする、ということですかね。あるいは、もうちょっと、消極的に聞こえるかもしれませんが、迷惑をかけない、ということも考えています。
ですから「周りの人」というのは、例えばそれが当社の場合ですと、クライアントと言いますか、生徒さんだったり、社員であったり、投資家であったり、ビジネスパートナーであったり、「周りの人」というのが色んな人たちが居るんですよね。で、その人たちにGABAという会社に関わる事によってHAPPYになれたという状況を創っていきたいですね。
あまり大それたことでなくていいですけれど、その関わり具合も色々ありますよね。ただ、その自分の人生の中でGABAという会社があって、それで、それによってHAPPYになって頂ければなということを考えています。
IW:事業展開の方のお話を聞きたいと思うんですが、マンツーマン英会話に加え、お子さんに向けたGaba Global Starsも展開されておりますが、Gabaは今後どのような展開を考えてらっしゃるのでしょうか。
青野:そうですね。今はスクールの「数」というのは、あまり意識していなくて、今やっていることをどこまでも良くしていくということが一番大切かなと思っています。
具体的には「Gabaマンツーマン英会話」の構成要素は5つほどあります。「講師の質」、「教材の質」、「カウンセラーの質」、それから「ITでのサポート」ですね、オンラインで先生の予約ができるといったような、そして最後がスクールのインテリアなどの「学習環境」ですね。具体的にはその5つをもっともっとどんどん良くしていくということです。
加えて、「Gaba Global Stars」という子供向けのビジネスを大きく拡大させていく、ということにフォーカスをしています。「Gaba Global Stars」というのは「子ども」というセグメントなのですが、これから「子ども」に限らず、さまざまな世代の人に英語が必要になってくると考えています。中学生は中学生の英語が必要ですし、高校生も高校生の英語が必要ですし、大学生、それからシニアの方ですとか、ビジネスで使うですとか、老若男女、それぞれのセグメントで、英語ってこれから益々必要になってくるので、英語に関するソリューションを、そういった全ての人たちに提供していきたいということを考えています。
今は「マンツーマン英会話のGaba」ですが、そうやってセグメントを広げていくことによって、あるいはサービスのクオリティを上げていくことによって、もう「英語といえばGabaだね」と、「マンツーマン英会話のGaba」から、「英語イコールGaba」というようなところまでブランドを高めていければなぁと思っています。
IW:先ほど「ご自身が経営者であれ」ということは伺いましたけれども、御社で流れている風・社風はどんなものでいらっしゃいますか。自由闊達なかんじなのでしょうか。
青野:講師を含めると、国籍が今60カ国ぐらいになっているんですね。恐らく60カ国の国籍でやってる日本企業って無いと思うんです。
英語で言うと「foster」という言葉があって、培っていくというか、作っていくというような意味なんです。「fostering global spirit」英語で言うとそんな感じの雰囲気でしょうか。
社内がグローバル。まぁ本当にグローバルなブランドになりたいと思っているんですけれど、英語という素材もグローバルですし、グローバルコミュニケーションのツールですし、会社の中が既にグローバルになっている、ということですので、多分そういう意識がないとなかなか働けないと思いますね。GABAという会社は。
IW:GABAの経営理念、求める人材について伺わせてください。
青野:そうですね、GABAという会社のビジョンは「最も敬愛されるグローバル・コミュニケーション・ブランドになる」というものです。
その下にミッションが3つあります。まず「大胆不敵な人生目標に挑む人を応援する」。2つ目が「国際舞台で貢献できる人材を育成する」。3つ目が「多様な文化の相互理解に貢献をする」。
要は「大胆不敵」というのと「国際舞台」というのと「多様な文化の相互理解」というようなその3つのミッションがあるんです。行動指針は、4つのキーワードで、T・O・P・Sで「トップス」というふうに呼んでいますけど、「チームワーク」「オーナーシップ」「パッション」「スピード」と、それらを大事にしています。
ちなみにこの「多様な文化の相互理解」というのは、要はキーワードで言うと「Harmony」です。こういったものを大切に考え実行出来る人であれば国籍は関係ないですね。
IW:最後に。これも色々な方からご質問されていると思いますが、社長ご自身の「大胆不敵な夢」というのはどんなものでしょうか。
青野:GABAのビジョンが「最も敬愛されるグローバル・コミュニケーション・ブランドになる」、どこにも「英語」という言葉が無いんですね。
ですから、先ほど会社って舞台だと思うと申し上げましたけれど、この舞台から10の全く新しい、今まで世の中に無かったような、新しい事業・新しいサービスを創ることができればと思います。
IW:本日はありがとうございました。
青野社長はとても実直な方で、等身大でインタビューにご対応いただきました。今後私共としては、今まで以上にグローバルな志向と、チャレンジする人を応援する同社のお力になりたく思います。