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トップインタビュー

株式会社ネクスウェイ 代表取締役社長 冨加見 順 氏

創業から20年以上「コミュニケーションをデザインする」会社であり続ける、株式会社ネクスウェイ

2011年10月にクラウドを活用した新たなサービスをリリースした同社の今後の展開について、冨加見順社長にお伺いしました。

株式会社ネクスウェイ

代表取締役社長 冨加見 順 氏

1986年4月 株式会社リクルート入社
1998年10月 マーケティングシステム推進部(現ネクスウェイ)
2001年4月 住宅ディビジョン
2003年4月 海外旅行ディビジョン
2006年4月 株式会社ネクスウェイ代表取締役社長就任
2009年6月 株式会社インテック取り扱い(兼任)

インターフォーズ株式会社

インターウォーズ株式会社

一人ひとりが人生のCEOとして生きる社会を実現する
人と企業のインキュベーター

インターウォーズ(以下、IW御社の設立の経緯、事業内容をお聞かせください。

冨加見 順 氏(以下、冨加見):弊社の事業自体は、今から25年前に株式会社リクルートの新規事業から始まりました。それ以来、FAXを中心とした配信サービスを主に手掛けております。2004年にリクルートから分社独立し、株式会社ネクスウェイとして新たに生まれ変わりました。

今後、会社として目指すところは、企業の方々の取引先や代理店、見込み客といった、様々な相手先とのコミュニケーションを円滑にし、便利にするためのツールやサービスを提供していくことだと考えています。

IW:ありがとうございます。次に、現在の事業内容をお聞かせください。

冨加見:これまで、FAXの配信サービスを提供することで、結果的に私達とお取引いただいているお客様は、IT化やシステム開発をしにくい業種の会社様が多くなっています。
特にサービス業界のお客様は頻繁に仕事が変わっていくので、スナップショットで投資をしてシステム開発をするのが難しいのです。後は卸売業さんやメーカーさん等も多いのですが、そういった、お金をかけてしっかりとシステムを開発するというのが不向きな会社様に、今までは、FAXを利用して使っていただければ解決できます、ということを提案してきました。

そこから更に、私達のこれまでの強みを生かして、FAXだけではなくデータベース管理・WEBサイト管理機能・マルチメディアアウトバウンドが一体となったコミュニケーション・クラウドサービス「NEXLINK」を、2011年10月にリリースしました。

IW現在の取引先はどのくらいですか?

冨加見:現在は、8000社ほどのお取引を頂いております。サービスラインナップを充実させていることもあり、着実に増えています。

IWその中で、御社が抱えておられる課題はありますか?

冨加見:ITが氾濫している環境の中で、企業の皆さんにとって私達がどれだけ最適なサービスを構築し、それぞれの会社様に上手くフィットさせてご利用いただけるかがテーマです。つまり、一つは提供している商品やサービスそのものが、いかにお客様に訴求できるかということ、もう一つはそのサービスで本当にお客様のためになる使い方をご提案して使い込んでいただけるか、ということが課題だと考えています。

IW新サービスの「NEXTLINK」についてもう少し詳しくご説明いただけますか?

冨加見:「NEXLINK」は、企業側が自分でデータベースを持たなくても、WEB環境や、メール、郵便、FAXを出すための仕組みを作らなくても、コミュニケーションに必要な機能を全てご利用いただけるというサービスです。
特徴的な使い方としては、例えばセミナーパッケージや展示会フォローパック、あるいはプレスリリースパックといった、それぞれの用途ごとに、いくつかのパッケージサービスを提供しています。例えば、プレスリリースをするお客様であれば送り先のデータベースも私達のクラウド側に全て登録して、WEBもそこから作れて、送信もボタンひとつで出来るサービスを、パッケージとして提供しています。

IW利用料はどのような形なのですか?

冨加見:例えば月額5~10万円という固定料金体系、あとは使った料金分をいただくというトランザクションの形を取っています。

IW10月にリリースされてまだ間もないですが、どのような状況でしょうか?

冨加見:やはりリリースされたばかりということもあり、まだまだこれからですが、事前にプレサービスとして「NEXLINK」の前身となる「WebLink」というサービスを提供していましたので、お客様からの評価は得られるだろうという確証があります。
例えば、株式会社バンダイ様では、そのパッケージサービスの導入で、それまで様々なやり方で行っていた問屋への情報提供を、自社の設備投資をすることなくデータベースを統合し、一元化することが出来ました。その結果、非常に効率的なコミュニケーションが行えるようになったと評価をいただいています。

また、釣具卸しの株式会社ツネミ様では、小売店に様々な情報提供をしていらっしゃるのですが、それぞれの小売店によって海釣りや川釣りなどの得意分野があり、それに合わせてきめ細やかに情報提供が出来ないかとお考えでした。一斉FAXや一斉DMをしても、どうしても訴求力が弱く、かといって個別に対応したのでは余りに手間がかかりすぎ、また設備を作るにも投資が大変だと。

そこで私達のサービスをご利用いただき、長年の課題であった「IT化の促進」と「情報発信力の強化」が前進したとの評価を得られました。
こういった評価を得て、「NEXLINK」のリリースへとつながっているのです。

IWお話をお聞きしていると、利用する企業側としては使いやすそうですが、営業をする側からすると大変そうですね。

冨加見:そうですね。提案をしやすくするためにサービスをパッケージ化し、より分かりやすく、出来るだけシンプルな機能でスタートしようと進めています。

IW今後は「NEXLINK」を最強化商品としてお考えですか?

冨加見:はい、そういう意味で言うとFNXもろとも全部をNEXLINKに切り替えるようなつもりでやっています。
また、当社の株主が変わり、こういった仕組みを作る開発を親会社であるインテックと連携してやろうとしているので、そういう意味では開発のスピードを上げてコストを下げたいと考えています。

IWインテックさん自体も、ホールディングとして御社のような全く異文化の会社を抱えるのは初めてだったのではないでしょうか?

冨加見:そうですね、ここまで違うのは初めてかもしれません。
でも、よく考えてみると元々は競合なんですよね。競合するということは、もう一段上のレイヤーの志は近しい訳です。

これで世の中を良くしようとか、近しいDNAというか魂があるという点では、合致していると思います。

IW親会社が変わったことで、御社の社風は変わりましたか?

冨加見:残っている部分と変わりつつある部分が両方とも存在していると思います。私はそれで良いと思っていて、無理に守る必要もないし、大切にするところは大切にしたいと考えています。

IWちなみに、御社はどのような社風でしょうか?

冨加見:うちの社員の特徴は真面目で素直ということだと思います。もちろん色々な社員がいますが、みんな根っこは真面目で素直ですね。

あとは、私が意識していることでもありますが、会社の良い部分も悪い部分も出来るだけ隠さずに社員に伝えようと心がけています。そうすることで、社員一人ひとりが危機感を持って、自分が今何をすべきかということを常に考えて仕事に取り組んでくれていますね。

IW話は変わりますが、経営される中で一番大切にされていることは何ですか?

冨加見:存在している価値でしょうか。自分もそうですし、会社もそうですし、もちろんサービスも然り。そこに価値がないとやっている意味がないし、だからこそ挑戦しがいがあるのだと思います。

IWなるほど。確かに価値がないと残らないですしね。

冨加見:そうですね。売り上げもあがらないですしね。

IW富加見社長の経営者としての夢は何でしょうか?

冨加見:「NEXLINK」を起点に、ネクスウェイを更に大きく、価値ある会社にしたいですね。私は25年前の事業立ち上げに直接関わってはいませんが、そこからの苦労を見ているので、次の世の中に事業を展開していきたいという思いはとても強いです。例え親会社が変わっても、事業立ち上げからこれまでに注ぎ込んできた方々のエネルギーを次につなげていきたいと思っています。

社長を6年間やってきましたが、改めて大変な仕事だなと感じています。例えば10年間経営者をやるのは、半端なエネルギーじゃないなという気がしますね。どうしてもマンネリ化していってしまうし、相当な努力をしないと発想もだんだん生まれなくなりますしね。なかなか大変だなと思います。プライベートは…ほとんど仕事に投入しています(笑)

IWでは、採用をされる上で、求める人材像はどのような人でしょうか?

冨加見:中途入社される方には新卒社員とは違い、キャリア経験を持っていることを期待するので、それまでの仕事を通じて得られた自分なりの志や目標を、単純に自分のためじゃなく外に向いたエネルギーで持っていて欲しいです。

逆に言うと、30代くらいになって、ただ成長したいといわれても、そろそろ自分の成長のためだけにキャリアを変えるというのはいかがなものかと思います。単に成長したいというのは勉強がしたいのかと。こちらもそれを期待しているわけではないので。

キャリア経験を持っている中途の方には、自分は今までこういうことをやって、こういうふうに思っている。だから私はこうしたい、というものを持っていて欲しいですね。

IW確かにそうかもしれないですね。

冨加見:最近は、単に成長したいという方が増えているような気がします。そういう方はどうしても内向きに聞こえてしまいます。

IW社長から転職者に何かアドバイスはございますか?

冨加見:過去を振り切ることでしょうか。過去は過去で終わったことだと。別れた彼女との復縁はないんだということです(笑)

IWなるほど(笑)
本日はお忙しい中、ありがとうございました。